母を亡くして初めてのお盆。私も去年、何から手をつければいいのか分からないまま7月を迎えました。
先に答えです。初盆の準備は大きく7つ。遅くとも7月中に「僧侶の手配」と「白提灯の注文」を済ませれば、残りは8月に入ってからでも間に合います。
- やり方と規模を決める(6月中)
- 僧侶の手配(7月中)
- 白提灯の購入(7月中)
- 親戚への連絡(7月中)
- 盆棚・お供えの準備(8月上旬)
- お布施とお返し(8月上旬)
- 当日の流れの確認(前日まで)
この記事では、この7つを順に具体的にしていきます。僧侶を呼ばず家族だけで営んだ私の初盆の話も、失敗を含めて正直に書きます。
読み終わる頃には、自分の家の初盆をどの規模でやるか、何をいつまでに買うかが決められるはずです。
初盆(新盆)の時期と基本

初盆(はつぼん)は、四十九日の忌明け後に初めて迎えるお盆のことです。地域によって新盆(にいぼん・しんぼん・あらぼん)とも呼びます。
呼び方が違うだけで中身は同じです。故人が初めて帰ってくるお盆なので、普段のお盆より丁寧に迎えるのが一般的とされています。
時期は8月13〜16日が主流

全国的には8月13日〜16日の、いわゆる8月盆が主流です。東京の一部や金沢・函館などには7月13日〜16日に行う地域もあります。
どちらの地域かで、準備の締切が1か月ずれます。分からなければ、その土地の親戚やご近所に聞くのが早いです。
四十九日前なら翌年に

亡くなってすぐで、四十九日より前にお盆が来てしまう場合。その年は通常のお盆として過ごし、初盆は翌年に回すのが一般的です。
6月末以降に見送った方は、ほぼこのケースに当てはまります。慌てて今年やる必要はありません。
それより、見送ったばかりの方は期限の短い届出のほうが先です。とくに年金は止めるのが10〜14日以内で、放っておくと振り込まれた分を返すことになります。順番は親が亡くなったあとの年金手続きにまとめました。
準備リスト7つを順に解説

ここからは冒頭のリストを一つずつ具体的にします。全部を完璧にやる必要はありません。
細かい部分は宗派や地域の慣習で変わります。迷ったら親戚か菩提寺、葬儀をお願いした葬儀社に確認するのが確実です。
やり方と規模を決める

最初に決めるのは「誰を呼ぶか」と「僧侶を呼ぶか」の2点です。ここが決まらないと、他の準備が全部止まります。
親戚を招いて法要と会食まで行う形から、家族だけで静かに迎える形まで幅があります。どちらも間違いではありません。
けんじ規模を先に決める。準備の9割はここで決まります。
僧侶の手配は7月中に


読経をお願いするなら、手配は早いほどいいです。お盆は僧侶が一年で一番忙しい時期で、8月に入ってからだと断られることがあります。
菩提寺があればお寺へ直接連絡します。うちのように菩提寺がない場合は、僧侶手配サービスという手があります。
私は母の四十九日と一周忌を「よりそうお坊さん便」で手配しました。菩提寺がない家がどう頼んだか、そのときの流れはこちらに詳しく書いています。
白提灯の用意


白提灯(白紋天)は、初盆のときだけ玄関先や仏壇の脇に飾る無地の提灯です。故人が初めて帰る家の目印とされています。
一家に一つで十分です。仏具店やネット通販で数千円から買えます。
使い終わった白提灯は送り火で燃やすか、お寺で供養してもらうのが昔ながらのやり方です。今は一部だけ燃やして残りを処分する地域も多く、ここは土地の慣習の差が大きいところです。
この「燃やすか、供養してもらうか」で迷う感じは、実家に残った母の物を片づけるときにも何度も来ました。とくに人形はゴミ袋に入れるのがどうしても気が引けて、結局専門の買取に引き取ってもらう形で送り出しました。値段は期待できませんでしたが、捨てなくて済んだのは私にはよかったです。
盆棚とお供えの準備


盆棚(精霊棚)は、位牌とお供えを置く棚です。本格的にやるならマコモのござを敷き、キュウリの馬とナスの牛を作ります。
キュウリの馬は「早く帰ってきてほしい」、ナスの牛は「ゆっくり戻ってほしい」という意味と言われています。
本格的な棚がなくても、小さな机に白い布を掛ければ代わりになります。お供えは故人の好物で構いません。
あ、そういえば、果物のお供えは当日か前日に買ってください。8月の室温を甘く見て、私は早く買いすぎた桃を一つだめにしました。
親戚への連絡と案内


呼ぶにせよ呼ばないにせよ、親戚への連絡は7月中に済ませてください。後回しにすると、私のように当日慌てます。この失敗は後半で書きます。
招く場合は日時と場所、会食の有無を伝えます。近い親戚だけなら電話で十分で、案内状が必須なわけではありません。
家族だけでやる場合も「今年はこういう形にします」と一言伝えておくと、御提灯代やお供えの行き違いを防げます。
この一言を惜しんで揉めるのが、いちばんもったいないところです。私は相続の連絡で弟と行き違って1年口をきかなくなったので、余計にそう思います。同じ空気を感じている方はきょうだいで揉めた原因と対策もどうぞ。
お布施とお返しの用意


僧侶を呼ぶ場合はお布施を包みます。相場は3万〜5万円ほどと言われますが、地域や宗派でかなり幅があります。
自宅に来てもらうならお車代、会食を辞退されたら御膳料を別に用意するのが一般的です。金額の考え方や包み方は、こちらで整理しています。
親戚から御提灯代やお供えをいただいたら、お返しはそうめんやお茶などの消え物が定番です。いただく側・渡す側の香典や法要のマナーは、こちらでまとめて確認できます。
当日の流れの確認


一般的な流れは、13日の夕方に迎え火、14〜15日に法要や会食、16日の夕方に送り火です。
迎え火・送り火は玄関先でおがらを焚くのが昔ながらの形です。マンションなどでは、提灯の灯りで代えることも多くなっています。
前日までに「誰が何時に来て、何をするか」を紙に書き出しておくと、当日バタつきません。
僧侶を呼ばない初盆もある


ここからは私の話です。母の初盆は、僧侶を呼びませんでした。
四十九日と一周忌はお坊さん便で読経をお願いしていたので、初盆も頼むべきか直前まで悩みました。読経なしでは母に申し訳ないんじゃないか、と。
決め手は、母が生前「お盆くらい静かにやってよ」と笑っていたことでした。妻とも相談して、家族だけで迎えると決めました。
白提灯一つと水ようかん


用意したのは白提灯一つだけです。ネット通販で3,980円でした。値段まで覚えているのは、注文確定の画面で「これでいいのか」と10分ほど手が止まったからです。
盆棚は作らず、居間の小さな机に白い布を掛けて、母の写真と好物だった水ようかんを置きました。
13日の夕方に提灯へ灯りを入れて、家族で手を合わせて、あとは普通に晩ごはんを食べました。それだけです。
静かで、母らしい時間になったと思っています。ただ、あれが正解だったのかは、今も分かりません。



形より、誰のために営むのか。そこさえ外さなければ大丈夫です。
親戚への連絡で慌てた話


一つ、はっきり失敗したことがあります。親戚への連絡を後回しにしたことです。
「家族だけでやるんだから、わざわざ連絡は要らないだろう」と思い込んでいました。当日の昼、母の妹の叔母から電話が来て「提灯はどうするの。こっちから出すものはないの」と聞かれ、頭が真っ白になりました。
地域によっては、親戚が提灯や提灯代を出す慣習があるんですね。知らずに黙っていたせいで、叔母には気を揉ませてしまいました。
電話口で謝って事情を話し、それで済みました。でも、家族だけでやる場合こそ、先に一本電話を入れておくべきでした。
初盆にかかる費用の目安


費用はやり方でまるで変わります。断定はできないので、あくまで目安の幅で書きます。
- 白提灯:3千〜1万円ほど
- お布施:3万〜5万円ほど
- お車代など:5千〜1万円
- 盆棚・お供え:数千円
- 会食:1人3千〜5千円ほど
- お返し:いただいた額の半分目安
親戚を招いて法要と会食まで行うと、合計10万円前後になる家が多いようです。
うちは提灯とお供えだけだったので、全部でたしか5千円ちょっとでした。かけた額と気持ちの深さは別の話だと、やってみて思います。
お金の話でいうと、初盆のころにはもっと大きい期限が近づいています。相続税の申告は10か月以内で、その前に誰が何を取るかを書面にしておく必要があります。まだ手つかずの方は遺産分割協議書の作り方を見て、お盆で親族が集まるうちに話を進めておくとラクです。
初盆準備のよくある質問


私が当時、検索したり親戚に聞いたりしたことを中心にまとめました。
- Q初盆に何もしないのはダメですか?
- A
罰が当たるという話ではありません。写真に手を合わせるだけでも供養になります。気になるなら、好物を一つ供えるだけでも十分だと私は思います。
- Q服装は喪服が必要ですか?
- A
僧侶や親戚を招く法要なら、喪服か地味な色の平服が無難です。家族だけで営むなら普段着で問題ありません。
- Q御提灯代へのお返しの相場は?
- A
いただいた額の3分の1〜半分が目安です。そうめん・お茶・お菓子など、後に残らない品が定番とされています。
- Q四十九日前にお盆が来たら?
- A
その年は通常のお盆として過ごし、初盆は翌年に行うのが一般的です。慌てて準備する必要はありません。
- Q白提灯は翌年も使えますか?
- A
白提灯は初盆限りとされ、翌年からは絵柄入りの盆提灯を使います。処分の作法は地域で違うので、お寺か葬儀社に確認してください。
- Q手配サービスで初盆も頼めますか?
- A
頼めます。お盆時期は予約が集中するので、7月上旬までの申し込みが安心です。私が四十九日で使った流れは本文中の体験談記事に書いています。
まとめ


初盆の準備は7つ。締切があるのは僧侶の手配・白提灯・親戚への連絡の3つで、どれも7月中です。
逆に言えば、この3つさえ押さえれば、残りは8月に入ってからで間に合います。規模を先に決めて、リストを上から順に潰してみてください。
形は家それぞれでいい。母を見送って一年やってみての、私の実感です。故人を思い出しながら過ごす4日間にできれば、それがいちばんの供養なんだと思います。



あなたの家の初盆が、静かでいい時間になりますように。










コメント