母の四十九日にかかったお金は、78,000円でした。参列は家族5人だけ、会食も案内状もなしです。
先に結論を書きます。四十九日を家族だけにするのは、まったく問題ありません。困っている人が多いのは、その先です。
私は母の四十九日には僧侶を呼びました。同じ母の初盆は、僧侶を呼ばず家族だけで、総額5千円ちょっとで終えています。
同じ人間が、同じ母のために、片方は呼んで片方は呼びませんでした。何が分かれ目だったのかを、この記事で全部書きます。
やらないと決めること自体は簡単です。問題は、四十九日にくっついている納骨と位牌と香典返しが、宙に浮くことなんですね。
今夜あなたが決めるのは1つだけで大丈夫です。僧侶を呼ぶか、呼ばないか。それ以外はこの記事で片づきます。
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「やらない」と「家族だけ」は別の話です

検索してきた人の多くが、ここを分けないまま悩んでいます。私もそうでした。
その前に1つだけ。自分の家の49日目が何月何日なのか、先に確定させてください。
数え方は、亡くなった日を1日目とします。命日が7月1日なら、49日目は8月18日です。
地域によっては前日の夕方に営む形もあります。迷ったら49日目より前の土日に置けば外しません。後ろにずらす形はあまり選ばれません。
実は3つの別々の判断が、四十九日という1つの言葉に押し込まれています。
自分がどれを選ぼうとしているのか、ここで名前をつけてしまいましょう。
法要そのものを省く
集まりも読経もしない、という選択です。命日から49日目に、家で手を合わせて終わりにします。
法律で決まっている行事ではないので、やらなくても罰則はありません。届け出も要りません。
ここで見落とされやすいのが、納骨と本位牌です。多くの人が四十九日に一緒に済ませているので、省くと行き先がなくなります。
規模だけを小さくする
法要はやるけれど、呼ぶのは家族だけ。会食も返礼品もなし。これがいちばん多い形だと思います。
私の母の四十九日がこれでした。実家の居間に5人が座って、30分ほどで終わっています。
この形なら納骨も位牌も同じ日に片づきます。省くのは人数と会食であって、手続きではない。ここが大きいです。
僧侶を呼ぶかは別の軸
家族だけでやることと、僧侶を呼ばないことは、まったく別の判断です。ここが混ざると決められません。
家族5人でも僧侶は呼べます。逆に親戚を10人呼んで読経なしにすることもできます。
お布施の相場が気になって呼ばない方向に傾いている人は、先にお布施と戒名の相場を見てから決めたほうがいいです。想像より安いことがあります。
私は四十九日をやり、初盆はやりませんでした

ここからが、他のサイトには書いていない話です。同じ母の法要で、私は真逆の選択を2回しています。
四十九日は5人7万8千円
参列したのは私と妻と子ども、それに弟と叔母の5人です。実家の居間に座布団を並べました。
実家の墓は地方の民営霊園にあって、うちには菩提寺がありません。頼める寺がなかったので、僧侶手配サービスを使いました。
かかった実額はこの3つです。
- 僧侶の手配 35,000円
- 本位牌 25,000円
- 納骨の作業 18,000円
合計78,000円です。会食をやらず、返礼品も当日は用意しなかったので、この金額に収まりました。
正直に言うと、葬儀のあとだったので金額には神経質になっていました。それでもここは削らなくてよかったと思っています。
初盆は5千円で終わった
その翌年の初盆は、僧侶を呼びませんでした。自宅の居間に小机を出して、白布と母の写真を置いただけです。
白提灯をネット通販で3,980円で買い、あとは母の好きだった水ようかんを供えました。総額は5千円ちょっとです。
盆棚は作っていません。手を合わせて、母の話を少ししただけで終わりました。初盆で実際に用意したものは別の記事に書いています。
決め手は、母が生前に言っていた「お盆くらい静かにやってよ」でした。正解だったかは、今も分かりません。
分かれ目は納骨だった
ではなぜ四十九日だけ呼んだのか。理由ははっきりしています。その日に納骨と本位牌があったからです。
骨壺を墓に納めて、白木の位牌を本位牌に切り替える。この2つが四十九日にぶら下がっていました。
初盆にはそれがありません。片づけるべき手続きがゼロだったので、呼ばなくても宙に浮くものがなかったんです。
つまり分かれ目は、気持ちでも世間体でもありませんでした。その日に片づけたい手続きがあるかどうか。それだけです。
やらないと決める前に確かめる4つ

四十九日を省くと、くっついていたものが行き先を失います。宙に浮きやすいのはこの4つです。
4つとも、今日この場で答えが出ます。順に見ていきましょう。
納骨をいつどこでやるか
最初に安心してほしいことがあります。納骨に法律上の期限はありません。一周忌でも三回忌でも、家に置いたままでも違法にはなりません。
四十九日に納骨する人が多いのは、集まる日だからというだけの話です。決まりではないんですね。
ただ、置き場所には決まりがあります。焼骨を墓地以外の場所に埋めることはできません。自宅の棚に置いておくのは問題ありませんが、庭に埋めるのはだめです。
納骨のときに必要になるのが、火葬場で火葬済みの証印を受けた許可証です。骨壺の箱に入っていることが多いので、まず現物を探してください。
見つからなくても慌てなくて大丈夫です。火葬場か、火葬許可を出した市区町村の窓口で再交付してもらえます。
私は納骨の前に、霊園へ2つ確認されました。墓の名義が私に変わっているかと、その許可証があるかです。
名義は母のままだったので、先に霊園へ届け出て私に変えました。戸籍と印鑑だけで、手数料は数千円です。
骨壺を納めるカロートの開け閉めは、霊園に出入りしている石材店に頼んで18,000円でした。ここは霊園ごとに指定業者が決まっていることがあります。
まだ墓がない人は、無理に急がなくて大丈夫です。納骨堂という選び方もありますし、決めるまで自宅に置いておく人もめずらしくありません。
白木位牌と本位牌の扱い
葬儀のときに渡される白木の位牌は、仮のものです。四十九日までに本位牌へ切り替えるのが一般的とされています。
私は実家の近くの仏具店で、塗りの本位牌を25,000円で作りました。文字入れがあるので2週間かかると言われ、3週間前に発注しています。
法要をやらない場合でも、本位牌だけ用意して自宅に置く人はいます。読経がなければ作れない物ではありません。
そもそも位牌を使わない宗派もあります。浄土真宗がそうで、法名軸や過去帳で代えるのが一般的です。実家の宗派が分かるなら、仏具店で先に伝えてください。
1つだけ、私が当日にもたついたことがあります。白木位牌を誰が引き取るのかを、事前に聞いていませんでした。
僧侶を手配するなら、申し込みの電話で先に確認してください。手配プランに含まれていないことがあります。
香典返しを送る区切り
香典返しは、忌明けの報告を兼ねて送る形が一般的です。その忌明けの目安が四十九日にあたります。
法要をやらない場合でも、送る時期は変わりません。四十九日にあたる日を過ぎたら送る、で問題ないです。
私は四十九日の翌週に発送しました。挨拶状には法要のことは書かず、無事に忌明けを迎えた旨だけを入れています。
金額の目安で迷うなら、香典返しと法要の金額相場にまとめてあります。半返しの考え方だけ押さえれば十分です。
菩提寺があるかどうか
ここが最大の分岐です。私の話がそのまま当てはまるのは、菩提寺がない人だけだと先に言っておきます。
うちの墓は民営霊園の一区画で、寺の檀家ではありません。だから誰にも断らずに家族だけで決められました。
お墓が寺院の境内にある場合は事情が変わります。納骨のときに寺の許可が要りますし、法要を省いた理由を説明する場面が出てきます。
その場合は、決める前に住職へ電話を1本入れてください。事後報告になると、あとの関係がこじれます。
実家の墓が寺と民営のどちらか分からないときは、年間管理料の振込用紙の差出人を見れば分かります。うちは霊園の管理事務所からで、年8,000円でした。
親戚への連絡で、私は成功と失敗を両方やりました

やらないと決めた人がいちばん怖いのは、たぶん費用でも手続きでもありません。親戚に何を言われるかです。
私はここで、同じ相手に成功と失敗を1回ずつやっています。相手は母の妹、私の叔母です。
3週間前に電話した四十九日
四十九日のときは、3週間前に叔母へ電話しました。日程を伝えるついでに、規模の話を先に済ませています。
結果は拍子抜けするほど平穏でした。「そう、じゃあ行くわね」で終わっています。
あとから思うと、うまくいった理由は1つです。会食をやらないことを、こちらから先に言い切ったからだと思います。
当日に叔母から電話が来た
失敗したのは初盆のほうです。家族だけでやると決めたあと、親戚への連絡を後回しにしました。
当日の昼に叔母から電話が来ました。「提灯はどうするの」と聞かれて、頭が真っ白になったのを覚えています。
地域によっては、親戚が提灯代を出す慣習があるんですね。私はそれを知りませんでした。
叔母が怒っていたのは、家族だけでやったことではありませんでした。知らされないまま当日を迎えたことです。
私が実際に使った言い方
四十九日のとき、叔母に言ったのはこれだけです。そのまま書きます。
「四十九日は〇月〇日にやります。母が大げさなのを嫌がっていたので、家族だけで、会食はなしにします」
ポイントは3つあります。決まったこととして伝える、故人の意思を理由にする、会食の有無を先に言う。
「どうしましょうか」と相談の形にすると、相手は意見を言う役を引き受けてしまいます。そこから話がふくらむんですね。
法要をやらない場合も同じです。「四十九日にあたる日は、家で手を合わせるだけにします」と、決定形で伝えてください。
連絡する相手は、故人のきょうだいだけで十分でした。そこから先へは、たいてい向こうが伝えてくれます。
1つ注意があります。決定形で伝えるのは、あくまで親戚に対してです。離れて住む兄弟には、日程を決める前に相談してください。ここを飛ばすと、私のように相続で揉めます。
家族だけでやると、いくらかかるのか

お金の話を避けている記事が多いので、私の実額をそのまま出します。
僧侶を呼ぶ場合の内訳
菩提寺がない私が使ったのは、よりそうのお坊さん便です。四十九日の読経で35,000円でした。
この定額に、お車代とお膳料が含まれていました。当日に封筒をいくつも用意しなくていいのは、正直かなり楽でした。
本位牌の開眼と納骨の読経も、この金額の中でやってもらえます。別料金が積み上がらないのが、いちばん大きいところでした。
当日は事前に電話が来て、袈裟姿で実家に来られました。読経のあと、お布施の袋を手渡しして終わりです。
気になった点も書いておきます。宗派の指定はできますが、地域によっては手配が難しい場合があると公式に注記があります。頼むなら早めがいいです。
私が申し込んだのは3週間前です。本位牌を発注したのと同じ日にまとめて済ませました。お盆やお彼岸に重なる時期は、もう少し早めに動いたほうがいいと思います。
申し込みの流れと、私が実際に困ったところはお坊さん便を使った体験談にまとめました。よりそうお坊さん便の公式サイトで料金の最新版も見られます。
僧侶を呼ばない場合
読経をなくすと、費用はほとんど消えます。私の初盆が総額5千円ちょっとだったのが、その証拠です。
四十九日を読経なしでやる場合も、かかるのは花と供物くらいでしょう。数千円で成立します。
納骨を同じ日にやるなら、そこにカロートの開閉費用が乗ります。私の場合は18,000円でした。
読経なしで納骨だけしていいのかと心配になりますが、霊園側は特に何も言いませんでした。宗教行為の有無は問われていません。
会食と返礼品を省く判断
金額がふくらむのは、実は読経ではありません。会食と返礼品です。
1人5,000円の会食に10人来れば、それだけで5万円が飛びます。返礼品を足せばもっと増えます。
私は両方やめました。母の四十九日で人が減ったぶん、静かな時間になったのは悪くなかったです。
ただ1つだけ気をつけてください。当日に香典を持ってくる人がいます。手ぶらで来てもらう旨を、電話で必ず添えておくと後日の手間が減ります。
悩んでいる間に、期限のある手続きが減っていきます

ここから少しだけ、四十九日から離れた話をします。同じ49日の中で動いている期限なので、どうしても書いておきたいんです。
四十九日をどうするかで2週間悩むと、その2週間は他の期限からも引かれています。
相続放棄は3ヶ月
四十九日は49日目です。相続放棄ができる期間は、自分のために相続が始まったと知った時から3ヶ月です。
つまり四十九日を迎えた時点で、残りは40日ほどしかありません。ここを知らない人が本当に多いです。
正確には、起算点は亡くなった日ではなく自分が相続人だと知った時です。同居していた家族なら、ほぼ命日と同じになります。
借金の有無を調べきれないときは、家庭裁判所に期間を延ばす申立てができます。黙って3ヶ月を過ぎるのがいちばん危ないので、間に合わないと思った時点で動いてください。
私は制度としては知っていました。それでも自分の家の話として日数を数えたのは、弟から電話が来た日です。
母の死から2ヶ月と少し経っていました。残り3週間で、母の郵便物を全部開けて、信用情報機関3社へ開示請求をかけています。
借金がないと分かったのは、期限の8日前でした。白だと分かるまで、こちらは何も決められません。開示は各社1,000円前後です。
あの日、確認が終わってコンビニでアイスを2つ買い、車の中で食べました。あれが私の四十九日らしい時間だった気がします。
相続登記は3年
実家など不動産があるなら、こちらも頭に入れてください。相続登記は令和6年4月1日から義務になりました。
不動産を相続で取得したと知った日から3年以内に申請する決まりです。正当な理由なく放置すると、10万円以下の過料の対象になります。
きょうだいと話がつかない場合の逃げ道もあります。相続人申告登記という制度で、相続人の1人が単独で申し出れば義務は果たせます。
偉そうに書いていますが、私はこれを知りませんでした。弟と揉めて1年、実家の名義は母のままだったんです。
その1年で、固定資産税も火災保険も光熱費の基本料も私が払い続けました。合わせて28万円ほどです。弟と沈黙した1年の話は別に書いています。
手が回らないときは
先に言っておきます。時間が取れる人は、自分でやったほうが確実に安いです。戸籍の取り寄せも登記も、素人にできない作業ではありません。
私が外注したのは、実家が片道4時間で、平日に役所へ行けなかったからです。有給は介護の3年で使い果たしていました。
頼んだのは相続手続きの窓口サービスnocos(ノコス)です。戸籍収集と遺産分割協議書、実家の相続登記まで頼んで、支払いは税込22万円でした。
登録免許税などの実費を足すと、総額は約26.7万円です。安くはありません。
気になった点も正直に書きます。進捗の連絡が少なくて、1ヶ月音沙汰がなく、私のほうから催促のメールを打ちました。
今日それを申し込む必要はまったくありません。四十九日を先に決めて、期限のほうは日付だけカレンダーに入れておけば十分です。
四十九日をやらないことのよくある質問

- 四十九日をやらないと故人に失礼になりませんか?
-
法要をやるかどうかと、故人を大事に思っているかは別のものだと私は思っています。母の初盆は僧侶を呼ばず5千円ちょっとで終えましたが、母が嫌がるとは思いませんでした。気にしてほしいのは、故人が生前どう言っていたかです。そこに手がかりがあれば、そちらを優先して大丈夫です。
- 四十九日をやらないと納骨できませんか?
-
できます。納骨に法律上の期限はなく、法要とセットにする決まりもありません。必要なのは、火葬済みの証印が入った許可証と、墓地管理者の受け入れです。私は法要と同じ日にまとめましたが、日を分ける人もいます。墓が寺院の境内にある場合だけ、先に住職へ連絡してください。
- 家族だけでやるとき、親戚に連絡は必要ですか?
-
故人のきょうだいには入れておいたほうがいいです。私は四十九日では3週間前に叔母へ電話して平穏でしたが、初盆で同じ連絡を怠り、当日の昼に電話をもらいました。怒られたのは規模ではなく、知らされなかったことです。呼ばない場合でも、日付と方針だけは伝えてください。
- 香典返しはいつ送ればいいですか?
-
法要をやってもやらなくても、四十九日にあたる日を過ぎてから送るのが目安です。私は翌週に発送しました。挨拶状には法要の内容を書かず、忌明けを迎えた報告だけにしています。法要を省いたことをわざわざ書く必要はありません。
- 菩提寺があっても家族だけにできますか?
-
規模を小さくすること自体は問題ありません。ただ、読経を頼まずに済ませるとなると話が変わります。納骨に寺の許可が要りますし、あとの付き合いにも響きます。決める前に住職へ電話を1本入れてください。事後報告がいちばんこじれます。私は民営霊園で檀家ではないため、この確認は不要でした。
- 日程が49日目にどうしても合いません。
-
49日目より前の土日にずらすのが一般的です。後ろへずらす形はあまり選ばれません。家族だけなら日程の調整はほとんど要らないので、これは人を呼ぶ場合の話になります。私は5人だけだったので、都合のいい日をそのまま押さえました。
- 本位牌は法要をやらなくても作るべきですか?
-
手を合わせる先を家に置きたいなら作ってください。読経がなければ作れない物ではありません。私は仏具店で25,000円、文字入れに2週間かかりました。作らずに写真だけを飾る人もいます。白木の位牌をどう手放すかは、先に手配先か仏具店へ聞いておくと当日に困りません。
今夜決めるのは、僧侶を呼ぶかどうかだけです

四十九日をやらない人も、家族だけにする人も、薄情ではありません。私は両方の側に立ったので、そこは断言できます。
この記事の要点をまとめます。
- 49日目は命日を1日目に数える
- やらないと家族だけは別の話
- 納骨に法律上の期限はない
- 分かれ目はその日の手続き
- 親戚には決定形で先に伝える
- 家族5人で私は78,000円
- 四十九日の翌日から残り40日
私が四十九日に僧侶を呼んだのは、信心深いからではありません。その日に納骨と位牌を片づけたかっただけです。
片づけるものが何もないなら、呼ばなくていいと思います。実際、初盆の私はそうしました。
法要が終わった夕方、実家の居間で妙に静かな気持ちになったのを覚えています。帰りの列車で手帳を開いたら、そこで涙が出ました。
あの感じは、人数や金額とは関係なかったです。5人でも来ました。
今夜やることは1つです。僧侶を呼ぶか呼ばないかを決めて、叔父か叔母に電話する日をカレンダーに書いてください。そこまでで、今日は十分です。


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