直葬(火葬式)とは、通夜と告別式をせず、火葬だけで見送る葬儀です。費用は葬儀社の定額プランなら8万円台から、2026年の調査では喪主が払った総額の平均が49.56万円でした。
いちばん費用を抑えやすい形ですが、菩提寺のお墓に納骨を断られたり、親族から「お別れしたかった」と言われたりする心配があります。
私は母を家族葬の規模で送った、直葬を選ばなかった側の喪主です。
それでも危篤の夜に葬儀社の見積もりを比べ、火葬式のプランも資料で読み比べました。そのとき知っておきたかった費用と注意点を、順番に書きます。
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けんじ直葬は安く見送れる反面、あとで「これでよかったのかな」と迷う人もいます。費用と注意点を順番に見ていきましょうね。
直葬・火葬式とは?家族葬との違い


直葬と火葬式は同じ


直葬と火葬式は、ほぼ同じ意味で使われています。亡くなったあと安置し、火葬の日に近い家族が集まって、火葬炉の前で短いお別れをしてから火葬します。
葬儀社によっては、炉の前のお別れだけの形を「直葬」、面会や読経の時間を足した形を「火葬式」と呼び分けることもあります。名前より、何が含まれるプランかで比べてください。
家族葬・一日葬との違い


| 形式 | 通夜 | 告別式 | 平均費用 |
|---|---|---|---|
| 直葬・火葬式 | なし | なし | 49.56万円 |
| 一日葬 | なし | あり | 74.43万円 |
| 家族葬 | あり | あり | 96.39万円 |
| 一般葬 | あり | あり | 122.01万円 |
※鎌倉新書「第7回お葬式に関する全国調査(2026年)」より。直近2年以内に喪主を務めた40歳以上の2,000人が答えた、葬儀費用の総額の平均です。
家族葬は、参列者を身内に絞るだけで、通夜と告別式はします。一日葬は通夜だけを省く形です。直葬は、その儀式をまるごと省くところが違います。
同じ調査で直葬・火葬式を選んだ人は10.8%で、いちばん多いのは家族葬の47.0%です。家族葬の中身や呼ぶ範囲は家族葬とは|費用・流れ・呼ぶ範囲にまとめています。
直葬・火葬式の費用相場と内訳


プラン料金と平均額


定額プランの表示は8万円台から20万円台が多く、よりそうお葬式の火葬式(直葬)プランは税込83,600円からでした(事前の資料請求などの割引適用後・通常は116,600円)。
それでも調査の平均が49.56万円まで上がるのは、火葬料、安置の延長、お布施、会食などが後から足されるからです。表示の金額は「最低限のセット」と読んでください。
プランに入るもの


たとえばよりそうお葬式の火葬式(直葬)プランには、次のものが含まれていました(2026年10月時点・公式サイト)。
- 安置2日ぶん
- ドライアイス
- 棺と骨壺
- 搬送20kmまで
ほかの葬儀社も、中身はおおむねこの4つが土台です。比べるときは、安置が何日まで入っているか、搬送が何kmまでかをそろえて見ます。
あとから増える費用


| 項目 | 増える場面 |
|---|---|
| 火葬料 | 多くのプランで別払い |
| 安置の延長 | 火葬場の予約待ち |
| 搬送の追加 | 距離を超えたとき |
| お布施 | 読経を頼むとき |
| 面会・花 | お別れを足すとき |
いちばん見落としやすいのは、火葬料が別払いのプランが多いことです。よりそうお葬式の公式サイトでは、火葬料は地域により無料から9万円ほどが目安とされていました。
都市部では火葬場の予約が数日先になることもあり、そのぶん安置とドライアイスの日数が延びます。見積もりでは「何日まで追加なしか」を必ず聞いてください。
読経を頼む場合のお布施と戒名の目安はお布施と戒名の相場、形式ごとの総額は葬儀費用の相場で比べられます。
葬祭費で一部が戻る


亡くなった方が国民健康保険か後期高齢者医療制度に入っていれば、葬儀をした人に葬祭費が出ます。横浜市は5万円、杉並区は7万円と、額は自治体ごとに違います。
火葬だけの場合も、横浜市は葬祭の範囲に「火葬」を含めています。杉並区は後期高齢者医療制度で「火葬代」の領収書も受け付けます。
ただ同じ区の国民健康保険のページは「葬儀代」の領収書と案内していて、制度で書き方が違います。領収書は捨てずに、窓口で確かめてください。
私は母の死亡後の手続きで市役所に行ったとき、窓口で葬祭費を教わり、その場で申請しました。知らなければ、そのまま帰っていたと思います。
直葬・火葬式の流れ


通夜と告別式がないぶん、流れは短くなります。ただ亡くなってから24時間は火葬できないと法律で決まっているので、病院から火葬場へ直行はできません。
- 死亡診断書を受け取る
- 葬儀社に搬送を頼む
- 自宅か安置施設で安置
- 死亡届と火葬許可の手続き
- 納棺
- 出棺・炉前でお別れ
- 火葬・収骨
死亡届は、亡くなったことを知った日から7日以内に出します。多くの葬儀社が提出と火葬許可の手続きを代わりにしてくれるので、依頼するときに確かめておくと楽です。
炉の前のお別れは数分から十数分ほどです。火葬と収骨を合わせても、当日は半日かからずに終わることが多いです。
臨終から火葬まで、喪主が何をいつ決めるかは葬儀の流れを時系列で解説した記事に並べています。
直葬で後悔しやすい注意点


直葬は、決めたあとでやり直せない形です。費用より先に、次の4つを家族で確かめてください。
菩提寺の納骨


先祖のお墓がお寺の墓地にある家は、読経も戒名もない直葬だと納骨を断られることがあります。葬儀社に連絡する前に、まずお寺へ電話して相談するのが順番です。
うちの墓は地方の民営霊園で、菩提寺はありませんでした。こういう家なら納骨で揉める心配は小さく、四十九日の読経だけ僧侶の手配サービスに頼む形もとれます。
親族への伝え方


儀式を省くと「ちゃんと見送れなかった」と感じる親族もいます。とくに故人のきょうだいには、火葬の前に「本人の希望で火葬だけにする」と電話で伝えておくと、あとがこじれにくいです。
私は母の初盆の準備で親戚への連絡を後回しにし、当日の昼に叔母から電話をもらって慌てました。親戚への一報は、早すぎて困ることはありません。
お別れの時間が短い


炉の前のお別れは数分で終わることもあります。ゆっくり顔を見たいなら、安置中に面会できるプランや、自宅に安置できるプランを選ぶ手があります。
安置施設によっては面会の時間や人数が決まっています。「何回、何分会えるか」も見積もりの段階で聞いておきます。
安置場所を先に決める


病院の霊安室には長く置いてもらえないことが多く、亡くなってから数時間のうちに搬送先を決めることになります。自宅に安置できるか、葬儀社の安置施設を使うかは、元気なうちに家族で話しておくと当日迷いません。



お寺と親族には、火葬の前に一本電話を入れておく。これだけで防げる後悔がほとんどです。
直葬を頼む葬儀社の選び方


見積もりは2〜3社で


2026年の調査では、喪主の87.1%が相見積もりをとらず1社で決めていました。事前に何も準備していなかった人も63.8%います。
私は母が存命のうちに、小さなお葬式とよりそうお葬式の資料を取り寄せていました。台所のテーブルで、母に見つからないように読んだ冊子です。
危篤の夜には安心葬儀に電話して、3社から見積もりをもらいました。金額が横に並んだことで、定額プランが高いのか安いのか、やっと自分の物差しで測れました。
最後は小さなお葬式の定額プランで送り、支払いは見積もりどおりで追加の請求はありませんでした。その夜の比べ方は安心葬儀で3社の見積もりを比べた話、施行を頼んだときのことは小さなお葬式で母を送った体験に書いています。
電話で聞くこと


- 火葬料は別か
- 安置は何日まで込みか
- 搬送は何kmまでか
- 面会はできるか
- 死亡届は代行するか
- 追加が出る条件
この6つを聞いて総額で比べれば、表示価格の差にまどわされずに済みます。答えを紙に書いておくと、疲れていても比べやすいです。
資料は元気なうちに


亡くなってからだと、比べる時間はほとんどありません。定額の火葬式がいくらで何が入るのかを、手元の冊子で先に見ておくだけでも、当日の判断はかなり楽になります。
よりそうお葬式は、火葬式から家族葬までプランごとに金額が決まっていて、資料請求は無料です。申し込みの前日までに資料請求などをしておくと、プラン料金の割引の対象になります。
\資料請求は無料です/
いま決めなくても、手元に金額表があるだけで違います
私は資料を取り寄せて比べた側で、施行は小さなお葬式に頼みました。
よりそうお葬式の冊子を読んだ感想はよりそうお葬式を資料請求して比較した記事、ほかの定額型の窓口はイオンのお葬式の口コミを調査した記事、全体の比較は葬儀サービスの比較にまとめています。
直葬のあとの法要と納骨


直葬で火葬を終えても、四十九日や納骨はあとから営めます。「お別れしたかった」という親族には、四十九日に声をかけて手を合わせてもらう形で応えられます。
菩提寺がなかった私は、四十九日と一周忌の読経を僧侶の手配サービスに頼みました。
四十九日のお布施は35,000円で、金額が先に分かるのが助かりました。頼み方はお坊さん便を使った体験談にあります。
呼ぶ範囲や香典の扱い、法要までの段取りは香典と法要のマナーをまとめた記事に書きました。お寺と切り離した納骨先を考えるなら、永代供養の費用と種類も候補になります。
直葬・火葬式についてよくある質問


- Q直葬の費用はいくらくらいですか?
- A
葬儀社の定額プランは8万円台から20万円台が多く、火葬料やお布施などを足した総額の平均は49.56万円です(2026年調査)。見積もりは総額で比べてください。
- Q直葬と火葬式の違いは何ですか?
- A
ほぼ同じ意味です。葬儀社によっては、面会や読経の時間を足した形を火葬式と呼ぶこともあるので、プランに何が入るかで比べてください。
- Q亡くなった当日に火葬できますか?
- A
できません。法律で、亡くなってから24時間を過ぎるまで火葬できないと決まっています。その間の安置場所が必要です。
- Q菩提寺に納骨を断られることはありますか?
- A
あります。読経や戒名のない直葬を理由に、納骨を受け入れてもらえないことがあります。お墓がお寺にあるなら、葬儀社より先にお寺へ相談してください。
- Q直葬でもお坊さんを呼べますか?
- A
呼べます。火葬炉の前で短い読経を頼む形が多く、その場合はお布施が別にかかります。呼ぶかどうかは家族で決められます。
- Q直葬でも葬祭費はもらえますか?
- A
火葬だけでも対象にしている自治体があります(横浜市など)。条件は制度と自治体で違うので、領収書を持って市区町村の窓口で確かめてください。
- Q直葬でも香典は受け取りますか?
- A
近い家族だけで行うため、辞退することが多いです。受け取った場合は香典返しが必要になるので、声をかけるときに辞退の旨を伝えておくと気をつかわせずに済みます。
- Q直葬と家族葬、どちらがいいですか?
- A
費用を最優先するなら直葬、見送る時間を大事にしたいなら家族葬が合います。お寺のお墓や親族の気持ちを確かめてから決めると、後悔しにくいです。
まとめ:直葬・火葬式の費用と注意点


直葬(火葬式)は、通夜と告別式をせず火葬だけで見送る葬儀です。定額プランは8万円台からありますが、火葬料や安置の延長を足した総額で比べてください。
後悔を防ぐ順番は、お寺への相談、親族への一報、見積もりの比較です。葬祭費の申請も忘れずに。
私は直葬を選ばなかった側ですが、比べるための金額を先に知っていたことには、あの夜何度も助けられました。



時間があるうちに、資料を1冊手元に置いておくだけでも違います。家族で一度話してみてくださいね。










